テナントビル・工場 実績例 1103
SHIFT
夫婦でデザイン会社を営むデザイナーの事務所兼用住宅である。貸ビルへの転換も考慮したフレキシブルな狭小建築であるため、将来最も変化が少ないと思われる階段空間に、非日常的な演出を施した。廻り階段は、コンパクトに計画できるというメリットの他に、上下動で方向感覚を喪失する特質がある。さらに階段の開口部を点在し、壁面を濃紺(将来予定)とすることで周囲の情報を最小にした。階段下には水盤を設ける設計としており、写り込む無限階段を表出し、あたかも星空の中に投げ出されたような錯覚が起こることを意図している。かくして多忙を極める仕事の合間に非日常空間を入れ込むことで、日常の喧噪を少しでも和らげることがこの建築計画のテーマでした。