混構造の家 実績例 1750
裏路地沿いの重層長屋
本件計画地は、個人店舗が中高層のマンションに建て替わりつつある古い商店街の裏手に位置し、低層の古い木造家屋が残り、住民の息遣いを感じることができる路地に面した2世帯の重層長屋です。
敷地は南北に細長く、構造バランスと採光が課題でした。そこで、1・2階は門型フレームを並べることで壁を最小限に抑えつつ壁量を確保した壁式のRC造とし、3階はS造として建物重量を抑え、基礎を直接基礎に留めました。
親世帯は1階の平屋で、門型フレームで空間を仕切りながら、各諸室がそれぞれ路地と隣り合わせとなる平面計画としました。今後のライフスタイルや世帯の変化に合わせて外壁の一部を外し、路地とダイレクトに接続できる可能性を残しています。子世帯は、南側の外階段から上がり路地に開いたテラスアクセスのメゾネットです。門型フレームで緩やかに各場を作りながらエントランス、リビング、キッチンまで一体的で連続した空間としています。また、中央に吹き抜けを設け、トップライトから光を落とすことで、採光の確保と共に空間の広がりや中心性を持たせています。