コンダクターの秋田さんとの出会いは今から3年前のハウジング・イベントでした。当時は情報収集のためでしたが、真摯に向き合ってくれ、かつスローペースな僕らに合わせくれました。2年後、家創りを本格的にスタートさせる際も「他のところも見て比較した方がいいですよ」と、営業にあるまじき?アドバイスをしてもらいましたが、結局ご紹介いただいた佐竹先生のプランが一番気に入って契約することになりました。今思うと、よほどの自信がないと言えない発言ですねー。
予算に限りがある中、佐竹先生は僕らの希望を的確に汲み取り、和の雰囲気が感じられるような設計をしていただきました。工事中、現場監督の山本さんには様々なお願いやわがままを言ってしまいましたが、一つ一つ、誠実に対応していただきました。職人さんたちとの折衝や社内調整も大変なご苦労をお掛けしたことと思いますが、おかげで僕らも納得して家創りを進めることができました。
そして「つづきまのいえ」が完成しました。各部屋それぞれの場所にお気に入りを見つけ、毎日楽しく過ごしています。庭いじりをしていると、ご近所の方々から「素敵なおうちが完成したわね」とか、「うちの家内も気に入っているんだ」などと通り掛かりに声をかけていただいています。まだ引っ越してから日が浅いにもかかわらず、地域に溶け込み、かつ静かに存在感を放つ家に住むことができるのは、非常に幸せなことです。これも佐竹先生や、秋田さん、山本さんをはじめ、アーキッシュギャラリーの力あってこそだと思います。最後になりましたが、この場をお借りして、今回の家創りに携わってくださった多くの方々に心より感謝申し上げます。
設計者コメント
「つづきまのいえ」それは軽やかな和のすまいです。
日本家屋は、家の中に自然を取り込んできました。また、広がりある開かれたスペースを襖、障子で仕切る続き間という手法で作られてきました。そして、古い材料や建具を上手に転用して、ものを大事にしてきました。
私たちは、この考えに基づいて、光と風が気持ちよく抜ける、多彩な眺めを楽しむ住まい。をデザインしました。それは、和風という堅苦しい形式ではなく、自然と気持ちよく同居できる知恵にあふれています。
古建具や材料の再利用は10年前から続けていますが、それは、空間に「時」を持ち込み、空間だけでなく時間をもつなぐことで古びない豊かさをつくる試みと考えています。
- 設計事務所
- エスティエイアール 佐竹永太郎
- 得意分野
- 建築設計監理、ランドスケープデザイン、アーバンデザイン、インテリアデザインなど
家を取り巻く外部環境と同じように、住まい手の家族関係についてもヒアリングを大切にしています。さまざまなヒアリングの積み重ねで、オーナー様が本当にやりたいことを発見し、解決策を提案する。そのときのフィルターが「気持ちよさ」。家の外から中を見たり、中から外を見たりを繰り返し、オーナー様んの楽しい生活を想像しながら、孤立した単体の「アーキテクチャー」ではなく、周りの環境も含めた風景としての「アーキスケープ」としての提案を心がけています。