始まりは、ミーちゃんとの出会いでした。
アーキッシュさんで家を建てて、現在の住まいに暮らすようになって約6年。3年前の初夏の頃、勝手口の外で子猫の鳴き声が聞こえたのです。ミルクでもあげようと思い近付くと一匹はすぐ隠れてしまい、もう一匹は逃げずにつぶらな瞳を私たちに向けてきました。そのうちに、ミルクが猫まんまになり、キャットフードに変わりました。だんだん慣れてある日、勝手口から部屋に入るようになりました。
そうして猫は我が家にやってきました。
やがて春が来る頃、子猫は5匹の母親になりました。最初は玄関に段ボールを置いて、そこが猫たちの家でしたが、子猫たちの成長は早く、場所もだんだん狭くなります。廊下を占領され、ついには来客用の和室を占領されてしまいました。
そんな状態が2年も続くと家の中は、猫の爪とぎでぼろぼろになります。私たちは共稼ぎでしたので家にいない時間が多く、その時間は猫たちの天下です。仕方がないので、家にいないときは和室の扉を閉めほかの場所には来られないようにしていました。
対策は色々考えました。勝手口の外にあるパーゴラを囲って、猫たちを住まわせようと改修をしてみたりしましたが、うまくいきませんでした。(パーゴラの改修はもちろんアーキッシュさんにお願いしました)
そこで思い切って、猫たちの部屋を増設することを決めアーキッシュさんに相談することにしたのです。案は2つあり、家の南側に幅は狭いが細長い部屋を作るか、西側の駐車場に四角い部屋を作るかです。相談した結果、予算上からも南側の案を採用することに決めました。
設計の木村先生を紹介してもらい、部屋の設計をしていただき、詳細見積りをしていただいたところ当初予算をオーバーしましたが、なんとか都合がつきそうなのでお願いすることとしました。
若干の紆余曲折はありましたが、なんとか部屋も完成し猫達が部屋のどこで爪とぎをしても問題無く安心して過ごせるようになり、感謝しています。
ただひとつ計算違いは、隣との距離が近いため思ったより明るくなかったことですが、猫達は日中ほとんど寝ているので問題無いようです。
設計者コメント
いたずら好きの子供達(ネコちゃん)最近は数も増えて所狭しと我が物顔で好き放題に家の中を飛び回っているとか。こんな元気な子供たちの為に楽しく暮らせる空間を新しく造りたいと御依頼頂きました。室内空間でアスレチックコースさながらに楽しく運動出来る様に様々なステップや階段と2階床穴からも登れる様に工夫し空間を自由に回れるようにしました。休憩スペースとしてカプセル型ハウスを設置し、一目で皆の寝姿が見れるようにしました。これまでの生活がこの増築によってより良い関係の中で生活出来る様になる事を願って計画させて頂きます。
- 設計事務所
- 遊設計工房 木村正則
- 得意分野
- 個人住宅など
オーナー様のプランに対する考え方を熟考した上で、周りの環境や風土を意識し、それぞれのコンセプトを位置づけて夢とまとまりのバランスを考えながら設計を進めていきます。オーナー様の考えるライフスタイルの一歩進化した提案が出来ればと考えています。