最初は、平成25年6月のことだったと記憶しております。自分たちの将来のことを考え、歯科医院の開業することを決め、動き始めた頃のことでした。某住宅メーカーの見学をはじめ、各社プランを頂くも、何かピンとこない・・・。
そんな時に友人からの紹介で、アーキッシュギャラリーを訪ねてみることになりました。
私達の要望は医院と住宅を併用する特殊な条件。しかもどちらも妥協したくない!設計士さんも施工会社も医院併用住宅を建築した経験が絶対に必要だと考えました。これを叶えることは難題だったと思います。担当コンダクターの岡崎さんは常に依頼者である私たちの目線で考えて下さいました。また時々、常務の大西さんの豪快な提案にも心を魅かれたことを今でも昨日のことのように思い出します。難条件を冷静に分析し、メガネ越しの目からは熱い想いを感じる建築家の岡村先生のプランは、私たちの心にビビビっときました。これだ!と感じ、家づくりがスタートしました。
プランニングが進めば進むほど、その都度不安な点が浮き彫りとなって、その不安をぶつければ、担当の岡崎さん、岡村先生と毎回誠意ある対応をして頂き、安心して家づくりを進めることができました。また設計と施工をお互いが厳しい目で確認する体制が確立されており、その管理体制も安心のひとつでもありました。
現場監督の高柳さんは、普段飄々としておりますが、監督業だけでなく、作業も含め建築のあらゆることを熟知しており、手も動かせるというオールラウンドな方でした。私たち医療者も、専門的な医療の知識や技術だけでなく幅広い知識・判断力が必要でありオールラウンダーであることも重要です。こうしたオールラウンドで仕事のできる方々がいる安心感は、おそらく他の住宅メーカーにはないことだと思います。
こうして平成27年3月、完成した医院併用住宅。建築途中から近所の方からも注目を浴びる建物でした。注目されるということは裏を返すと悪いところは目立ってしまいますが、工事中も何かとご近所の迷惑にならないよう、配慮していただき、安全に工事が進みました。家族全員が「心から良い家だ!」と思い、周囲の方々からも愛される建物だと感じることができました。完成は終わりではなくスタートでもあります。これらも末永くアーキッシュギャラリーさん、宜しくお願い申し上げます。
設計者コメント
横浜市戸塚区にある35年前に開発された斜面地に形成された住宅団地にある歯科医院兼用住宅です。
計画地は閑静な住宅街の少し高台、T字路の突き当たりに位置しています。地下の鉄筋コンクリート部分には駐車場と趣味のサックス演奏や音楽を聴く防音室が設置できるスペースを確保し、重量鉄骨造で出来た建物の屋上では街が一望でき、季節を感じる事が出来るようになっています。
外観はルーバー、内装は天然木を使用して暖かみのある茶系をアクセントとし、内外装が一体感を持った優しいものとなるように心掛けています。医院(ビジネス)と住宅(プライベート)が一つの建物に融合した、医院(店舗)併用住宅の可能性を感じて頂けることと確信しています。
- 設計事務所
- TKO-M.architects 岡村裕次
- 得意分野
- 個人住宅、集合住宅、リフォーム、オフィス、店舗、診療所等
マイホームは一番長く過ごす空間です。そこで産まれた子供は多感な時期にその空間をまさに空気のように感じ、成長に大きな影響を与えると思っております。家族との関係がどうありたいかを空間の構成に落とし込んだり、本物の素材を使用したりして豊かな空間を提供していきたいと思っております。成長した子供が育って家を出るときに「この家で育って良かった」と思える様なものを住む人と一緒に考えていきたいです。