きっかけは、インターネット検索で偶然見つけたアーキッシュギャラリーの完成見学会でした。この当時、ハウスメーカーを中心に2年近く検討してきましたが、どこからもなかなか思うような提案がなく、あきらめかけていたところ開催日間際でしたが参加することができ、夫婦二人で見学しました。その時の担当者が、「仕事は楽しいですよ、いつもどんな家が出来上がるのか楽しみです。」とおっしゃっていたのが印象的でした。その足でギャラリーまで足を運びプランニングステージに申込み、お付き合いが始まりました。建築家の田中先生の最初の提案で、「あっ、このまま建ててもらってもいい」と思うぐらい気に入りましたが、当初の予算をオーバーしており、このまま建てるわけにいかず(笑)ムダを省きコストを縮減するために時間をかけて色々提案をしていただき、お願いすることになりました。その後、帰りに「やっと楽しく打合せに行けるね」と会話をしたのを覚えています。打合せでは、ほとんどの質問に対して直ぐにドラえもんのポケットのように見本や写真を提示してくれる担当コンダクターの岡崎さん、すぐに図面化し具体的にセンスの良い提案していただいた田中先生、どんどん自分の家が現実的になってくるのが楽しみでした。妻は、田中先生が白といえば白、みたいに全幅の信頼を寄せ、担当の岡崎さんには「岡チャン」と親しみを覚えておりました。工事を担当してくださった村瀬さんはじめ、アーキッシュギャラリーのスタッフの皆さんの人柄の良さを感じながら、完成した我が家には十二分に満足しております。
設計者コメント
敷地は名古屋市内の密集した住宅地にあって公園に隣接したロケーション。道路後退を除いた敷地面積27坪に対して車2台・二世帯住宅というご要望でした。現地を視察した時に公園の緑が素晴らしかったので、是非この家の借景として取り込みたいと思い、大小さまざまな大きさの緑を切り取るピクチャーウインドウを設けることにしました。また、必要なボリュームを確保するために駐車スペースをL型に配置したうえで3階建の計画とし、更に居住空間に広がりをもたらすために木製ルーバーで囲まれたテラスを各階に配しています。このテラスの床は、FRPグレーチングで設え、1階、2階へも光を導くばかりではなく建蔽率以上の空間の確保にも一役買っています。
- 設計事務所
- TSCアーキテクツ 田中義彰
- 得意分野
- 個人住宅、医院建築など
衣食住といわれるように、人と建築は非常に近い関係にあります。おいしい食事、気に入った服を着て気分が良くなるように人を幸せにする建築を創っていきたいと思います。敷地のローカリティを掴み、対話の中から生まれてくる「意味のあるデザイン」をすることが大切だと考えております。その建物が美しく、自然に周辺環境に溶け込み「One&Only」の特別なものになれば、人と建築の関係はより良いものになると思います。