設計に約1年、施工に7ヶ月程じっくりかけてようやく完成した我が家。住宅街の中の小さな土地であるために、建ぺい率・容積率・斜線制限などが厳しく、設計にも施工にも大変ご苦労いただきました。が、その甲斐あって、お世辞ではなく本当に素晴らしい出来映えで感動しております。入居して半年が経ちましたが使い勝手が非常に良く、住み心地は抜群です！「ハラッパハウス」との設計者命名の元になった《屋上緑化》ですが、やはり採用して良かったと思います。毎朝草屋根の様子を見がてら、ちょこっと屋上に上がって空を眺める習慣ができました（笑）
東京都内の住宅地なので、まず目に入るのは周囲の家々の屋根と電線、そして近所の銭湯の煙突ですが、芝生貼りの屋上で寝っ転がると意外なまでの空の広さに毎度感動します。
夕刻の眺めもまた素晴らしく、日曜日の夕方などは屋上に座って夕焼けを眺めつつビールなぞ・・。
他方、室内の方も、適当に遊びを取り入れたダラッとした空間がまた心地よく、毎日の帰宅が楽しみになりました。傷つけることに神経質にならずに済む素材を内装に多く選択していただいたことも、結果的にリラックスして過ごせる一因となっているようです。そんなわけで、設計・監理・施工に携わってくださった数々の皆様の顔を思い浮かべつつ、感謝の毎日を過ごしております。ありがとうございました。
設計者コメント
オーナー様との話し合いの中から見出されたイメージは、「脱力」という言葉に集約されました。肩肘張らずに楽な気分で暮らすことの出来る家。外部から適度に遮蔽されつつ、開放感も確保したい。光と風の抜ける居心地の良い家。地下階は、コーナーをえぐり取るような開口部により視覚的な広がりを得、1階の玄関は、土間スペースとし、目的を特定しない何にでも使えるゆるやかな空間にしました。2階のバルコニーに面したリビングには間口7mを超す大開口を設け、部屋の内外を一体化させます。また、屋根には小さな「原っぱ」を作ります。天気の良い日には屋上に上がり日向ぼっこ──力を抜いて「心地良い」と言える場所。そういう家になってくれたら設計者としてとても嬉しいことです。
- 設計事務所
- 道家洋建築設計事務所 道家洋
- 得意分野
- 個人住宅など
どの様な形であれ、家は、オーナー様の方々の個性を反映させるものだと思います。そして、建てる場所の個性も、そこには映し出されます。人の個性、場所の個性を想像力豊かに引き出すことが出来たなら、とても幸せなことだと思います。
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