結婚当初より10年間暮らした築およそ30年になる実家を、満を持して二世帯住宅に建て替えました。家づくりの計画は、『土地柄一人一台ずつ車を保有するためガレージを複数台分確保すること』『二世帯が同居すること』の2点を軸に進めました。加えて必ず実現したかった【鉄筋コンクリート造の壁から持ち出された浮遊階段】を織り込み、あとは百戦錬磨の建築家、楠本先生の力を借りて順次形にしていきました。思いの丈をすべてぶつけた夢のマイホームは、当初予定していたよりコストもそれなりに膨れ上がりました(笑)ここで大事なことは、限られた予算の中でメリハリをつけるということです。建築家とゼロから創る家づくりの醍醐味はまさにココにありますよ。
設計者コメント
ご実家を二世帯住宅に建て替えるというプロジェクトです。駐車スペースを3台確保することと1階にお母様の居室を設けることから計画はスタートしました。ご夫婦のご要望は自分達がイメージするライフスタイルを創るべく、テイスト(スタイル)やテクスチャー(素材)を大切にしたいということでした。互い(世帯間)のインフォメーションとコミュニケーションを重ねた結果、木質・コンクリート・鉄・ステンレスという素材をそのままストレートに組み合せ、ライティングと家具によりポップなスタイルに仕上げ、それに合わせて1階のお母様の部屋も明るく心地良い空間にしました。2階のLDKの天井に高低差を創り、ボックス型の中の空間に変化をつけています。建替計画の可能性と新しい二世帯ライフスタイルを追求しました。これから生活が始まり、ご家族それぞれのスタイルが楽しくポップに完成していく事を期待しています。
- 設計事務所
- Ks ARCHITECTS 楠本菊實
- 得意分野
- 個人住宅など
住宅は住み手にとっての「原点」となりえる「場所」です。「個人」と「社会」両方をとらまえる空間だと思っています。また、これからの時代の住宅のつくり方として、ネット社会を通してクライアントが積極的に参加し、プロフェッショナルとして我々建築する側が答えるという方法も新しい住宅のつくり方だと思います。