建築家と共同で家づくりをするとは夢にも思っていなかった私達が、都心にわずか15坪の土地を購入し、あまりの狭小さに「本当に住める家が建つのか?」と思い悩んでいた時、偶然にもインターネットでアーキッシュギャラリーに出会いました。旗竿上の土地、隣地境界30cm、厳しい北側斜線など、数々の建築上の難関をクリアできたのは、池田先生の才能とマジックのおかげです。狭い土地が広々とした空間に見事に生まれ変りました。地下から地上2階まで続く鉄骨階段をすりぬけて降る光、半地下の土間空間には妻の陶芸アトリエ、スキップフロア1.5階には旗竿上に飛び出した夫の書斎、最上階のキッチンリビングには南側窓から入ってくる明るい光と爽やかな風、とても居心地の良いユニークな空間です。設計から完成までは長い道のりでしたが、信頼のおける皆様と共に家づくりが出来たその時間はとても貴重なものとなりました。時には厳しい要求を突き付けて困らせた事もありましたが、それを受け止めて下さった皆様の懐の深さは流石でした。池田先生、コンダクターの岡本さん、建設部の高柳さん、そして陰で家づくりを支えて下さった全ての皆様に、心から感謝します。いつでも我が家に集まる時には、‘ただいま~’と帰って来て下さい。‘おかえりなさ~い’と美味しい料理とお酒でお待ちしています!
設計者コメント
S様のご計画地は、都心の駐車場(120坪)を約15坪の土地6区画に分筆した1画、旗竿型の敷地です。竿を除けば12坪、6区画の中で最も狭小で厳しい条件ですが、安定した北の光と南北の通風が期待出来ます。
オーナー様は陶芸がご趣味の奥様と海外勤務の多いご主人。日常生活の場に加えて、奥様は陶芸アトリエを、ご主人は書斎を希望。北側の高度斜線による制限と敷地形状から、半地下の土間アトリエと竿部分に跳ね出す書斎を提案しました。プランニングに7ヶ月、着工から6ヶ月間と、オーナー様とじっくり時間を共有しながら完成した住まいです。
- 設計事務所
- ワイズデザイン一級建築士事務所 池田佳人
- 得意分野
- 戸建住宅、集合住宅、リフォーム、店舗
100人100様の生活があるように、住まいにもそれぞれのカタチがあるはずです。そのカタチを導きだすのが我々の仕事です。カタチの導き方は施主の生活スタイルによって千差万別ですが、基本的に以下のことを心掛けて設計しています。
[心掛けその1] 唯一無二な敷地に対して、建築条件はもちろんの事、四季折々の光や風、土地のエネルギーを最大限に生かした家づくりを考えます。
[心掛けその2] 施主からのプログラムにプラスαのプログラムをいかに組込むかを常に考え、真に求めている理想郷を導きだします。
[心掛けその3] 限りある予算の中で優先順位を考え、最終的な満足度を高める為の方法論を、施主に応じて考えだします。