‐大阪市内の細長い立地条件の店舗兼住宅を事情により倉庫部分をそのままに改装計画‐
こんな無理な依頼が果たして受け入れられるのだろうか・・・と不安を抱きながら、アーキッシュギャラリーにコンタクトを取らせて頂いたのは2012年の暮れの事でした。
責任者の大西さん・コンダクターの藤本さんと共に新店舗＆改装計画のお話を進め、ご紹介頂きましたKt一級建築士事務所の山隈直人先生とアシスタントの清水さんは、感覚でしかお伝えできない私たち夫婦のとりとめのない希望を見事に具現化して下さり、現場主任のアーキッシュギャラリー品質管理課の高松さんは猛暑の中、粘り強くきめの細かいお仕事を続けてくださいました。
結果、以前では日差しが入らずに日中もジメジメと暗く、夏は異常に暑く冬は極端に寒いが故に使える部屋が限られていた住居部分は、現在では暖かく光にあふれる家族団欒のくつろぎの場へと生まれ変わり、狭く身動きのとり辛かった店舗事務所部分は合理的かつ機能性あふれるスペースに。店舗内のお客様部分は落ち着いた印象でゆったりとした接客が可能なおもてなしのスペースに。それぞれ劇的に生まれ変わりました。
改装された仕事場と住居で新生活を始めて2か月、何よりも気付いたのは家というものは、その設計ひとつでそこで生活する者達が触れ合う機会が増え、絆をこれほどまでに深める事が出来得る、という事です。
従来の建物構造で創意工夫しながら生活していた時もそれはそれで楽しかったのですが、今から思えば、やはり各人の精神的負担というものは相当であったと思います。それらが一挙に払拭された現在、それによって生み出された時間をより家族へと向ける事が出来るようになったのはとても大切な事だと感じております。
末筆になりましたが、秀逸なシステムのもと終始真心のこもったご対応を頂きました。
スタッフの皆々様には心より感謝しておりますと共に、これからも末永くお付き合いくださいますようお願い申し上げます。ありがとうございました。
設計者コメント
古くから続く老舗質店のリフォーム。先代の建て替えた鉄骨造の店舗兼住宅を大改造しました。新しい時代の店舗形態にして、同時に居住スペースも快適にするのが目的でした。
元々コンパクトな1階の店舗部分を大きく広げ、質店とブランドショップという二つのお店にしています。前は少し遠慮気味だった入り口を、交差点に向けました。お店の看板も大きく交差点へと張り出しています。この看板が、2階から上の住宅の防犯や目隠し、西日除け、など様々な機能を担っています。階段を全て位置や上がる方向を変えたので、プランも前とは全く違うものになりました。同じ構造体と外壁ですが中身は全く新しいものになっています。リフォームだったことに気付かないリフォームをいつも目指しています。
- 設計事務所
- Kt一級建築士事務所 山隈直人
- 得意分野
- 個人住宅、集合住宅、店舗など
家には｢住居スペース」だけでなく、もっと「楽しめる」要素があるはずです。そうした部分を出来るだけ盛り込めればと思っています。/p>
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